2007/11/26 ¥1,575

発売日に買ったけど読んでなかった本書を、今更ですが読んでみました。
とりあえず思ったのは、
「乙一なかなかやるじゃない!」でした。
なかなかおもしろかったです。
あとがきで乙一氏が、ジョジョ第4部のノベライズということで、「原作ファンだけじゃあなく、ジョジョを知らない人でも楽しめるように気をつけた」と書いていたのですが、まさにそのようになっていたと思います。(ただし、今の自分がジョジョを知らない気持ちで本書を読むことは不可能なため、本当に知らない人が読んだときにどう思うかは分かりかねますが・・・)
ですが、それが物語の完成度の高さは納得いくものに仕上がっていたものの、反面、原作であるジョジョらしさがあまり感じられなかった、ということにつながったんだと思います。
やっぱり、ノベライズだとここらへんが難しいところだと思うんですよね。
物語のクオリティーを保ちつつ、原作らしさをどのように話に盛り込んでいくか。
もちろん、原作を知っているからこそ、ファンならニヤリとするところもそこかしこにちりばめられていました。(鉄柱の男、エニグマの本、トニオさん、圧迫祭りwなどなど)
これは、ファンの間でも賛否両論あるだろうなぁと思いましたが、個人的には良かったと思います。
オリジナルキャラのエピソードが中心で話が進んでいくので、もう少し原作のキャラが出てきて欲しかったな〜という気持ちもありますが、なにしろ話が良くできてるもんで、久々に読書の楽しみを思い出させてくれました。とにかく、話の組み立て方が上手いですよ。
なるほど、なぜ本書の名前が「The Book」なのかも分かりました。
台詞が、荒木先生を意識してらしくなってるのも良かったですね。
おもしろかったですが、とても、哀しい話でした・・・。
5年もかけて書かれた大作、堪能させてもらいました!
乙でした。

コメント